7 Music Business Predictions For 2018
この記事では7つの音楽産業における予測について記載しています。下記内容は意図的に全部訳していないのと、英訳のアレは目を瞑ってください。
1. Spotify finally goes public, and the going gets tougher.
Spotifyが最終的に一般公開となるが、進捗は難しい。
メジャーレーベルから楽曲を落とせと言われたり、競合が増えてきたり、利用が大きく進まなかったりと、前年からの成長率で考えると厳しくなる。
2. Amazon grows the music streaming pie.
Amazonがストリーミングサービスでシェアを大きくする。
Amazon Music Unlimitedがメジャーなストリーミング配信サービスになっていくだろう。伴ってフィジカルプロダクトやマーチャンダイズも増えることから、スーパースターアーティストからのパートナーやスポンサーシップにおいても有利になる。
3. Google gets its music streaming act together.
Googleがストリーミングサービスを開始する。
GoogleがGoogle Play MusicとYouTube Redを統合する。これによって、メジャーレーベルが受け取る収益に関する抗議についても減っていく。
4. Streaming networks up their game.
ストリーミングネットワークのクオリティが上がる。
Apple Musicがマンスリーの値段を上げずに全てをハイレゾ配信をスタートする。そして他のプラットフォームもそれに倣ってスタートせざるを得ない。
5. The lack of net neutrality changes our online media consumption.
ネットの中立性の欠如がオンラインメディアの消費を変える。
通信会社やインターネットサービスプロバイダーがネットの中立性に関するルールを年内中盤までに変える。それによってネットの利用消費量が多いサービスは追加費用を請求されることになる。これらによってスタンドアローンのプラットフォームであるSpotify, Tidal, Pandraなどには大きなプレッシャーになるが、Google、Amazon, Appleについてはそこまで大きなコストにならないであろう。その結果ストリーミングサービスの統合が早く進む。
6. Major labels lose the middle class artist.
メジャーレーベルがミドルクラスのアーティストに負ける。
カタログやフィジカルプロダクトからの収益が減ってきた結果、アーティストやマネージャーは最先端のスパースターダムにいない限りメジャーレーベルとサインしない方がいいと気付き始めた。そしてメジャーレーベルもマーケティングインフラをテレビ、ラジオ、紙媒体といった、彼らのターゲットの性年代が無視している衰退媒体がベースとなっていたことにやっと気付き、オンラインにリソースを割くことをはじめる。
7. Vinyl record sales plateau.
レコードのセールスは横ばいになる。
レコードはニッチビジネスとして残るが、その成長率は1桁パーセント台になる。沢山のオーディオサービスがハイレゾなどを始めてきたのに対し、レコードのプレイヤーや周辺機器などにおける十分なオーディオに関するサービスの違いなどを出すのが遅いことについて、若いレコードバイヤーは不満を持っている。そして彼らは早くて簡単なオンラインプラットフォームに戻る。
この記事を読む限り、いかにオンラインジャイアンツによるストリーミングビジネスが主流になっていくか、というのが大きなポイントかと思います。僕個人としては、各サービスがニッチジャンルの深掘りをして、より良いプレイリストが生まれることを願いますが、オンラインジャイアンツの社内は、成長率を維持向上することを中心に考えると思うので、労働効率性の点からニッチの方にそこまで手を回さないと思います。そう考えると、当然ながらマーケティングコミュニケーションやPR、ショーの見せ方などがうまいボーカルグループやバンドやクリエーターをオンラインジャイアンツは気にいるはずなので、彼らが諸々を享受することになるのでしょう。
オンラインストリーミングのディストリビューションの契約が簡単になったとしても、本当に楽曲制作だけを行っていけるアーティストがインターネットによって沢山生まれる、という言説は夢物語であることを改めて感じます。